衣服の役割とユニバーサルファッションについて考える

衣服の役割とユニバーサルファッションについて考える

ショッピングに行った時に、素敵な服を見るだけで楽しくなってしまって、気が付けば何時間も過ぎていた、という経験はありませんか?

私達が服を見る時、機能面ではなくデザイン面に注目することがほとんどだと思います。しかし、生活の3大基盤を表す「衣食住」と言う熟語があるくらいですから、その中の一つである衣服も、日常生活において重要な役割を担っています。私達が日頃身に着けている衣服は、どんなに華やかでおしゃれなものでも、反対にシンプルなものでも、ファッションデザイナーによって、きちんと衣服の役割が果たせるように考えられた上で作られているのです。

衣服が持つ役割について

衣服が持つ役割は、大きく分けて以下の2つがあります。

①保険衛生的機能

服を着ることで暑さや寒さを防いで、体温調節を手助けします。暑い時期には速乾性や通気性、寒い時期には保温性や防風性が求められますよね。特に、四季のある日本においては、季節の変化に合わせて洋服を変えることが重要です。
また、清潔な肌を保つためには、汗を吸収する衣類が欠かせません。洋服に吸水性がないと、いつまでも肌がべたべたしてしまいます。
他にも、紫外線や害虫のような外の刺激から身を守ったり、スポーツウェアやパジャマのような目的に適した服で日々の活動を補助したり…。快適な日常を過ごすため、洋服は様々な役割を担っています。

②社会的機能

職業や仕事内容、所属集団などを他者に示すという役割もあります。自己表現の一つの手段になります。
例えば、婚礼衣装や喪服。TPOに合った服を着ることで、結婚式やお葬式などの場面で感情や礼儀を表します。逆に、社会的に合っていない服装だと、マナー違反だとみなされてしまうでしょう。

以上のように、衣服には様々な役割が備わっています。
夏に薄いTシャツを着たり、冬に分厚いコートを着たりするのは、①の保険衛生的機能に該当します。学校や仕事で決められた制服を着たり、集団で揃いのTシャツを着たりするのは、②の社会的機能に該当します。

衣服の役割は、どんな人が着る時でも重要視されるものです。

ファッションにおけるユニバーサルデザイン

ユニバーサルデザインという言葉を聞いたことがあるでしょうか。ユニバーサルデザインとは、年齢や性別、国籍などの違いにかかわらず、できるだけ多くの人が利用できることを目指したデザインをさします。そのユニバーサルデザインを取り入れた、誰でも着やすく、それでいておしゃれな衣服のことをユニバーサルファッションと言います。ユニバーサルファッションには、どのようなものがあるのでしょうか?

ファスナー付きのタートルネック

首回りが温かいタートルネックの服は、冬に最適ですよね。しかしながら、よく見かける頭からかぶるタイプのタートルネットの服は、腕が上に上がらなかったり、首をあまり動かせなかったりする方にとっては、簡単に着られるものではありませんでした。
そこで、タートルネックの服にファスナーをつけ、前開きできるように作られたものが誕生しました。ファスナーつきのタートルネックのセーターなどは、腕を上げづらかったり首を曲げづらかったりする人でも、従来のタートルネックの服より簡単に着ることができます。

靴ひもを結ばないスニーカー

見た目は普通のスニーカーなのに靴ひもを結ぶ必要がない、そんなスニーカーがあります。結ばないからと言って、すぐに脱げてしまう心配もありません。普通のスニーカーと同じく、しっかりと脚にフィットしてくれます。
しゃがむ必要がないので、腰を曲げにくいお年寄りや妊婦さんでも履くことができます。また、手先が不自由だったり、手をケガしていたりする人にとっても、嬉しい商品ですね。

磁力で留まるボタン

普段何気なく使っている洋服のボタンは、留めたり外したりするのに複雑な手の動きが必要。そこで、手や指先が不自由な人でも簡単に衣服を脱ぎ着することができる、磁力で留まるボタンもあります。ボタンを近づけるだけで、磁力の力で自動的に留まります。また、洋服脱ぐ時には、少ない力で簡単に外すことができます。
ボタン単体で売っているので、お気に入りの洋服をカスタマイズすることができますよ。

ユニバーサルファッションについてお伝えしました。このような服や、服に関する工夫も、ファッションデザイナーが考えます。

ファッションデザイナーについて

ファッションデザイナーは、デザインの原案を出すだけではありません。型紙を作ったり、生地を選んだりするのも仕事ですし、マーケティングにも携わります。少しでも多く売れ、少しでも多くの人に着てもらえる商品を完成させるように努めています。
衣服によって、人が心身ともに健康的で快適な生活が送れるのは、知識と技術を尽くして衣服を作ってくれるファッションデザイナーのおかげですね。

ファッション業界を目指すなら専門学校へ

ファッションデザイナーやパタンナーなど、ファッション業界を目指すなら、高度なスキルを身につけることができる専門学校がおすすめです。モード学園は、服飾関係の知識・技術を身に着けられる専門学校です。卒業後はデザイン・技術・ビジネス・スタイリストの、4つの分野で活躍できるように学科が用意されています。
才能がある生徒だけではなく、全員の「好き」という気持ちを伸ばしてプロへと育てようとしているモード学園だからこそ、本気で生徒のことを考えた教育環境が整えられています。特に、「完全就職保証制度」「国家資格合格保証制度」「15年間就職保証制度」の、3大保証制度によるバックアップで、希望者就職率100%を誇っているのが、モード学園の強みです。ファッション業界を目指す方にぜひ薦めたい専門学校です。

まとめ

機能面ではなくデザイン面に注目することが多いものの、衣服は日常生活において重要な役割を担っています。中には、できるだけ多くの人が利用できることを目指した、ユニバーサルデザインと呼ばれる衣服も存在します。
服や服に関する工夫は、ファッションデザイナーによるもの。そんなファッションデザイナーやパタンナーなど、ファッション業界の仕事を目指すなら、専門学校で高度なスキルを身につけましょう。

女性ファッションのイラスト